真空パッドフラットタイプ
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技術資料Technical materials絶対圧標準(kPa abs)0101.33大気圧標準(kPa)(ゲージ圧力)0-101.33絶対真空標準大気圧23真空とはロータリ真空ポンプの動作原理■真空とは大気圧より高い圧力、一般的に言う「正圧」で使用される圧力に対して、大気圧より低い圧力状態のことを「真空」、「負圧」と呼んでいます。真空圧力圧力の意味は、2種類に使い分けられ、 ・絶対圧力…完全真空状態を基準にした圧力 ・ゲージ圧力…大気圧を基準にした圧力に大別されます。真空圧力があまり高くない場合は、ゲージ圧力で表すことが一般的です。完全真空に近い高真空の場合には、大気圧力が標準大気圧の時、完全真空が-101.3kPaと定義されていますが、大気圧力(気圧)は常に変動しているため、その時の完全真空圧力が分からなくなりゲージ圧力で表すことができなくなります。この理由から高真空の場合には、絶対圧力で表すことが一般的です。弊社の真空発生器は、低真空の範囲のものであり製品についての真空圧力表記は、ゲージ圧力を使用しています。真空発生器の原理■真空発生器は、圧縮空気を送入することにより、真空を発生する装置です。■圧縮空気は、ノズルにより絞られ、高速で流れているエアがノズル出口で放出され、流速が低下した時圧力が低下し、真空が発生し、ワーク搬送時に利用できます。■高速噴流を得て高い真空度を得るため、ノズル、ディフューザと言う構造を作り、これらの形状や寸法の違いにより到達真空度、吸込流量、消費流量が決定されます。真空機器の表記単位について■真空機器のパラメータ 真空機器の性能指標として以下の3つのパラメータが使用されます。  ・到達真空度…真空回路内の真空圧力(単位:-kPa)  ・吸込流量…真空回路内の流量(単位:ℓ/min(ANR))  ・消費流量…供給エアの流量(単位:ℓ/min(ANR))■圧力のパラメータkPaMPabarkgf/cm²mmHg11×10⁻³1×10⁻²1.01972×10⁻²7.500621×10³11×101.01972×107.50062×10³1×10²1×10⁻¹11.019727.50062×10²9.80665×109.80665×10⁻²9.80665×10⁻¹17.35559×10²1.33322×10⁻¹1.33322×10⁻⁴1.33322×10⁻³1.35951×10⁻³1■力のパラメータNkgf11.01972×10⁻¹9.806651大気圧と真空圧力空気は、“モノ”である以上質量があります。地球上では、質量があれば重力によって引きつけられますので、大気も重力によって引きつけられ、地表を押す力(重さ)が発生します。これが大気圧であり、大気圧は、単位面積当たりに加わる大気の重さによる力と言うことになります。大気圧は標高の高低変化により変動します。また、気象条件により常に変動しています。つまり、ゲージ圧力を使用する場合、標高差、気象条件により大気圧に相違が発生するため、同じ真空圧力を印加しても、標高差、気象条件によりゲージが示す値が異なることになります。このことから、ゲージ圧力の数値は標準大気圧換算した補正値を使用します。標準大気圧とは、海抜0m地点の大気圧を基準にした値で表します。その換算方法は、以下の通りです。標準大気圧換算値(-kPa)=1013.25(hPa)/測定場所の気圧(hPa)×実測到達真空度(-kPa)ディフューザノズル圧縮空気(P)パッド真空(V)(吸引)ワーク排気(EX)吸気ポート⇩排気ポート⇧排気排気排気排気排気吸気吸気吸気吸気吸気シリンダロータ強制空冷通気孔①.シリンダとそのシリンダを狭持するプレートにて形成された空間内に、偏心回転するロータが配置されています。②.このロータが偏心回転することによって、吸気ポート側のロータとシリンダで形成されている空間の容積が増大し、大気圧との圧力差が生じ空気を吸入するのと同時に、排気ポート側のロータとシリンダで形成される空間の容積が減少し、シリンダ外へ空気を排出します。③.この動作を連続的に行うことにより、吸気ポートから排気ポートへの空気移送を実現しています。

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