真空パッド
真空パッド包装袋用タイプ
ワークへの追従性と搬送時の姿勢安定化を実現。袋物ワークに最適。
特長
ワークへの追従性と搬送時の姿勢安定化を実現。袋物ワークに最適。
ワークへの追従性と搬送時の姿勢安定化を実現。
リップ部は軟らかく、ベローズ(蛇腹)部は硬い材質を使用。
リップ部のゴム硬度を2種類用意。
軟質材(リップカラー:ブルー)は、厚いビニール・シート状の包装袋向け。
極軟質材(リップカラー:ピンク)は、液体の入った袋向け。
吸込防止アダプタを2種用意。
・平面タイプは、硬質の包装材(パウチパックなど)向け。
・球面タイプは軟質の包装材(しらたき袋など)向け。
ステンレスメッシュ付の吸込防止アダプタも用意。
・異物の吸引を防止し、真空システムのトラブル対策に。
・濾過度:100μm(参考値)
蛇腹部は3段と5段を用意。
・3段タイプは5段タイプに比べ高さを平均25.3%コンパクト化。
・3段タイプは、高速でも安定した吸着搬送を実現。
・5段タイプは、液体が入った変形しやすい袋でも確実な吸着搬送を実現。
ワーク接触部は食品衛生法適合・FDA準拠材を使用。
仕様
パッド材質
材質 | シリコーンゴム |
---|
ホルダ種類
固定式真空取出口 上 | VPA(スタンダード) |
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固定式直付型 | VPE(スタンダード) |
適用サイズ
パッドサイズ(mm)
パッドサイズ | φ20, φ25, φ30, φ40, φ50 |
---|
真空取出口チューブサイズ
ワンタッチ継手(mm) | φ4,φ6, φ8, φ10, φ12 |
---|
※)ホルダ形状により、選択できる接続サイズが異なります。
真空取出口ネジサイズ
メートルオネジ | M5×0.8, M6×1, M8×1, M14×1 |
---|---|
管用平行オネジ | G1/8A, G1/4A, G3/8A, G1/2A |
※)ホルダ形状により、選択できる接続サイズが異なります。
構造図
形状・価格一覧
形状・価格一覧は代表的な機種を掲載しています。
その他の機種につきましては真空パッド注文形式生成プログラムまたはデジタルカタログを参照ください。
パッドゴム単体
パッド+ホルダ(固定式)セット
パッド+ホルダ(直付型 固定式)セット
個別注意事項
警告
1.隔壁用の真空パッドホルダを実機に取付ける際は、下表のパッドホルダ隔壁用取付ナット締付トルクを参照し、適正な工具を使用して締付け、緩みがないことを確認してださい。
2.直付形の真空パッドホルダを実機に取付ける際は、下表の締付トルクを参照し適正な工具を使用して締付け、緩みがないことを確認してください。
3.直付形の真空パッドホルダの管用平行ネジタイプ及びメートルネジタイプ(サイズ:M8、M14)はOリングシール、メートルネジタイプ(サイズ:M5、M6)はガスケットシールとなっています。実機に取付ける際は、実機側のOリング、ガスケットの接触部分は平滑で、傷・打痕などがないことを確認してください。
4.本製品の吸着力はパッド特性上、真空度によっては理論吸着力がパッド自体の強度を超える場合がありますので、安全率を水平吊上げ時は1/16以上、垂直吊上げ時は1/25以上でご使用ください。必ず実機にて吸着試験を行ってください。
注意
1.包装袋用タイプは押付許容ストロークを目安に、潰しすぎないようご使用ください。潰しすぎると蛇腹部の摩耗が早まる可能性や、 リップ部の亀裂の発生、ひずみによる変形により、吸着不良の原因となる可能性があります。
2.本製品には必ず吸込防止用アダプタを取付けてください。吸込防止用アダプタがない状態で使用すると真空パッドが変形し、吸着不良の原因となる可能性があります。
3.吸込防止アダプタを本製品に着脱する際、リップ部を過度に引張るとリップが破損する可能性があります。
4.吸込防止アダプタステンレスメッシュ付は構造的に吸込流量が減少するので、実機にて吸着試験を行ってください。
5.吸込防止アダプタステンレスメッシュ付は定期的に目詰まりを確認してください。目詰まりにより性能低下、またはトラブルの原因となります。必要に応じて洗浄または新しい物と交換してください。
6.吸込防止アダプタは下図を参照し適正な位置に取付けてください。適正な位置に取付けないと吸着不良が発生する可能性があります。
7.吸込防止アダプタ球面タイプは、パッド吸着面より奥に装着されているため、平面状の変形しにくいワーク吸着時に、パッド吸着面のリブが1方向に倒れ込み、回転方向の荷重が加わります。この回転方向に作用する力がネジの緩みや取付部破損の原因となる可能性があります。平面状の変形しにくいワークを吸着する場合には、吸込防止アダプタ平面タイプをご使用ください。
真空パッドシリーズのよくある質問
弊社真空パッドは、主にパッドホルダとパッドゴム、パッドネジなどの組合せで構成されております。ご購入いただいた同径のパッドゴムのみ交換する場合は、パッドゴム単品でご注文いただき、そのまま交換が可能ですが、異なる径のパッドに変更する場合は以下の点に注意が必要です。
1. パッドネジサイズもしくはパッドはめ込み部形状が同じであること。
2. パッド径に応じたパッドネジ、平ワッシャー、パッド押えなど付属品も一緒に購入・交換すること。
※) カタログ掲載の部品構成図をご確認ください。なお、ご不明な点は最寄の弊社営業所にお問合せください。
真空取出し口形状で『メネジ』のご用意があるパッドホルダは、継手の付替えが可能です。
今お使いのホルダと同じ形状で『メネジ』タイプがあるかどうか、カタログでご確認ください。
※)
VPMCは構造上の理由により、メネジのご用意はありません。
また、VPMA、VPA(パッド接続記号:H3、T8、M4)もメネジのご用意はありません。
シャフトのキー溝部(下図B)が変形し、変形部分がホルダ内径部と干渉したことで、摺動不良になった可能性があります。
真空パッドホルダを装置に取付ける際、シャフト部(下図A)にスパナを掛けたことにより起こる現象です。
お手数ですが、新しい真空パッドホルダに交換をお願いします。
真空パッドホルダを装置に取付ける際は、上下の隔壁ナットにスパナをかけて締付けてください。
(適正なトルク以上で締付けると隔壁部が変形し、摺動不良になる場合がありますのでご注意ください)
なお、シャフトの六角部分は、パッドの取付け外しの際に使用してください。
【動画】真空パッドホルダ取付時の注意事項
基本的に真空パッドのゴムは消耗品(交換部品)ですので摩耗による亀裂も考えられますが、真空パッド材質にNBR(ニトリルゴム)を使用している商品において、オゾンの影響によりゴムにクラック(亀裂)が発生し、不具合に至る場合があります。(オゾンクラック)
このオゾンクラックは、ゴムの応力方向(引っ張られるなど力のかかる方向)に対し、垂直に亀裂が入るのが特徴です。
画像のような亀裂の場合、オゾンクラックの可能性が高いと考えられます。
オゾンクラックイメージ図
NBRゴムのオゾンクラック例
低濃度オゾンの発生源は、紫外線や放電原理を用いる機器(洗浄機・静電気除去装置・空気清浄機など)、モーター、ドライエアコンプレッサなどが一般的ですが、オゾン濃度や発生頻度は一定ではないため、影響度は異なります。
HNBR、FKM(フッ素ゴム)、EPDM、AU(ウレタン)、VMQ(シリコーン)がオゾンに耐性のある材質となります。ご検討ください。
隔壁ナットだけでもご注文いただけます。下の表で形式をご確認ください。
表に無い商品につきましては、お手数ですが最寄りの営業所にご確認いただくか、お問い合わせフォームよりお問い合わせください。
隔壁ナット形式の①、②には、隔壁部ネジサイズ(各商品の外観寸法表:M)のネジ外径(①)とネジピッチ(②)が入ります。
※外観寸法表は、各商品概要ページまたはデジタルカタログに掲載しております。
(商品名のリンク先で、『隔壁ユニオン PM』などの形式をクリックすると、商品概要ページが表示されます。)
詳しくは、表下の例でご確認ください。
商品名 | 対象機種 | 隔壁ナット形式 |
---|---|---|
PM16、PMF16 |
PM16 : MN28P1.5 |
|
上記以外のPM、PMF |
MNF①P② |
|
PMP、PML |
MN①P② |
|
PM3M、PM4M、PM1/8M |
MN①P② |
|
PM6M、PM1/4M |
MNF①P② |
|
LM-FM5 |
MN10P1 |
|
SSPM NSMC、NSM、NSMF、NSMFF |
SMN①P② |
|
SPMF、SPM、SPML |
MN①P②-SP |
|
PPMP |
MNP①P② |
|
KM |
MN①P② |
|
NKMF |
MN①P② |
|
PSM |
PSM4M-4 : MN10P1 |
|
MKR |
MNF①P② |
|
CPSE3M-4、CPSE7M-6 |
CPSE3M-4 : CPS340M02NI |
|
BVM、BVLM |
MNF①P② |
|
BVM、BVLM |
MNF①P② |
例:PM6の場合
商品概要ページ
デジタルカタログ
隔壁部ネジサイズ(M)は、同じチューブサイズでも商品により異なりますので、
お探しの商品の外観寸法表でご確認ください。
各シリーズのカタログ前方(デジタルカタログの場合は後方)ページの『継手の共通注意事項』や『真空パッドの共通注意事項』に記載がありますので、ご参照ください。
上記の他、真空パッドホルダの隔壁部につきましては、外観寸法表の欄外にも記載があります。
吸着痕が真空パッドに起因している場合は、真空パッド材料に添加している配合剤のパッド表面へブリード・ブルームしたものがワークに転写している可能性があります。液晶ガラスや半導体製造装置向けに開発された「吸着痕防止タイプ」は樹脂パッドのため、加硫ゴムと比較して、ブリード・ブルームの発生がより少なく、吸着痕防止対策に優れた効果があります。
ただし、吸着痕が吸着パッド自体ではなく、環境(周辺及びワークの埃や汚れ)に起因している場合は、別途対策が必要になります。
真空パッドの材質により異なりますが、ウレタンゴムで60℃、ニトリルゴムで110℃、フッ素ゴムで230℃となります。(その他ゴム材質の高温使用温度限界温度につきましては、カタログをご参照ください)
ただし、上記高温使用限界温度は瞬時に於けるものであり、一定時間継続する場合には十分注意が必要です。
製品名(決まっていれば形式まで)と、薬品を使用する場合は正式な薬品名をご確認ください。
その上で、構成する部材についての耐薬品性を、以下の「耐薬品性資料」にてご確認ください。
以下の要因が考えられます。
1. 取付けの際に、隔壁部ナットの過度の締付けによりブッシュ部が変形したため。
2. 取付けの際に、シャフト部の外径六角部にスパナをかけて締付けたことにより、シャフトのキー溝部が変形したため。
※) パッド径に応じた推奨締付トルク及び注意事項は、カタログ「真空パッドの共通注意事項」をご参照ください。
スピリング力の変更にも特注品として対応しております。お手数ですが最寄の弊社営業所へお問合せください。
※) ご希望のスプリング力に対応できない場合もございますので予めご了承ください。
はい、付いています。
ホルダ形状がスタンダードタイプ(VPC・VPDなど)の場合、シャフト部に加工したキー溝に廻り止めネジが嵌り込むことでシャフトの回転を防止しております。
ホルダ形状が小型タイプ(VPMC、VPMD)の場合、シャフト自体が六角加工となっており、回転を防止しております。
複数の真空パッドそれぞれに落下防止弁を取付けることにより、仮に吸着していないパッドがあっても、他の真空パッドの吸着力(真空度)の低下を最小限に抑えることが可能です。
ただし、落下防止弁は完全に回路を遮断するものではなく、少量ですが大気を吸込みますので、吸着していないパッドの数により回路中に必要とする真空度を確保できない可能性があります。
また、一つのワークを複数の真空パッドで吸着する場合、仮に落下防止弁で回路の真空度低下を軽減できたとしても、ワークのバランスが崩れて他の真空パッドが外れてしまう可能性がありますので注意が必要です。
【動画】落下防止弁
エアピンセット(形式:VTA・VTB共)はペン型本体内部に真空発生器を内蔵しており、圧縮エアを供給することで真空(吸込み)を発生させます。
バルブ無し(形式:VTA)の場合、圧縮エアの供給により、真空(吸込み)は常に発生しております。ワークを吸着する場合は本体先端の人差し指のあたる部分に空いた穴を塞ぐことでパッド部の真空度が上がり、ワークを吸着します。ワークを離す場合は、穴から指を離すことで大気が流入し、パッド部の真空度が下がることでワークを離脱させます。
バルブ内蔵(形式:VTB)の場合、供給した圧縮エアは本体先端のボタン部分で止まっており、ボタンを押すことで圧縮エアが真空発生器に供給され、真空(吸込み)が発生するため、使用していない時のエアの消費を抑えることができ、省エネ仕様となっています。またボタンを離すことでワークを離脱させます。
【動画】エアピンセット のご紹介
01:17 VTA(バルブ無し)について
01:58 VTB(バルブ内蔵)について
エアピンセット先端の真空パッドは、「真空パッドスタンダードタイプ」を使用しております。交換にあたり、パッド単体でご注文の場合には、「スタンダードタイプパッドゴムのみ」のφ1~φ8mmの中からご希望の材質とサイズをお選びください。
形式:VP①R②
①パッドサイズ 1、2、4、6、8mm
②材質 N:ニトリル S:シリコーン E:導電性ブタジエンゴム(低抵抗タイプ)
※Rは「真空パッドスタンダードタイプ」を意味します。
例)φ2mm、ニトリルゴムの場合・・・ご注文形式:VP2RN
※) 本体外観色がEG:ブラック(帯電防止)の場合の真空パッドは、ゴム材質を「E:導電性低抵抗タイプ」を選択してください。
例)φ4mm、導電性低抵抗タイプの場合・・・ご注文形式:VP4RE
上記の他、パッド接続記号がH3、T8のパッドゴムがお使いいただけます。
また、パッドホルダ(先端金属部)の種類を新たに追加していただきますと、さらに多くのパッドゴムがお選びいただけます。
詳しくは、以下リンク先をご確認ください。
パッド付エアピンセット単体、パッケージ(セット)に付属しているパッドホルダ(先端金属部)は
下表の形式となります。
PISCO通販サイトS-net 内 【保守・交換パーツ】ページでも、ご確認いただけます。
上記以外の交換用パッドホルダもご用意しております。
適用パッドサイズ:最大φ50mm、パッド形状:11種類に対応可能です。
お持ちのエアピンセット本体はそのままで、交換可能です。
詳しくは、以下リンク先をご確認ください。
以下、装着するパッドゴムの「パッド内径」を参考にしてください。
パッドゴムサイズ | パッド内径※ |
---|---|
φ1mm |
φ0.5mm |
φ2mm |
φ0.6mm |
φ3mm |
φ0.8mm |
φ4mm |
φ1.2mm |
パッドゴムなし(パッドホルダのみ) |
φ1.6mm |
※) このパッド径まで吸着可能
エアピンセットのパッドホルダ自体の内径はφ1.6mmとなりますが、上記に挙げたパッドゴムφ1~4mmはそれよりパッド内径が小さいため、上図の通りφ1.6mm以下のワークの吸着が可能です。
なおパッドサイズφ6, 8mmのパッド内径は、ホルダのパッド内径より大きいためφ1.6mm以上に適しています。
あくまで寸法上の計算となり、吸着するワークにより異なる場合がございます。最終的には実機判断をお願いしています。
商品ページの取扱説明書をご覧いただくか、組立方法動画をご確認ください。
【動画】スターターキットの組立方法
銅を嫌う工程・使用環境に適した、銅を主成分とする材料を使わない仕様です。
『-S3』仕様は、金属部材質:銅を主成分とする材料不使用、シールゴム材質:HNBRまたはFKM となります。具体的には流路に金属材質:黄銅を使用せず、ステンレスを使用している商品を用意しています。
『-S3』仕様が形式に設定されていなくても、標準仕様が『-S3』に対応している商品もあります。例:チューブフィッティングSUS304 金属本体:SUS304、シールゴム材質:FKM
圧力の表し方は2種類あり、「絶対圧」と「ゲージ圧」によるものがあります。
絶対圧
絶対真空の圧力を0基準にした圧力が「絶対圧力」です。
空気圧の流量計算などに使用されます。
単位の最後に「abs」がつきます(例:10 kPa abs)
ゲージ圧
計測場所、計測時の大気圧を圧力0として測った圧力が「ゲージ圧力」です。
大気圧を基準に、1cm2の面積にどれだけの圧力がかかっているかを表します。一般的な圧力計に使われる圧力です。大気圧より高いゲージ圧を「正圧」、低い圧力を「負圧」と呼びます。
トルは、SI単位であるパスカル(Pa)(ヘクトパスカル(hPa))が使用される前に、汎用的に使われていた圧力や真空度を表す単位です。(絶対真空は0Torr、標準大気は760Torrとなります)
トルは「水銀柱ミリメートル (mmHg)」 と同じ単位の別名でもあり、非SI単位ですが、現在も多くの分野で使用されています。
1Torr = 133.32Pa、
1気圧 = 1013hPa = 1.01325x105 Pa = 760Torr
※) パスカルは、天気予報で使われるヘクトパスカルの1/100。
この商品に関するお問い合わせ
用途や機能などの諸条件に適した商品をご提案することも可能です。お気軽にお問い合わせください。
近くの営業所でも承っております。
PISCO製品に関するよくある質問をまとめました。お問い合わせの前にご覧ください。