アクチュエータの共通注意事項

安全上のご注意

この「安全上のご注意」は、当社製品を正しくお使いいただくための注意事項で、人体の危害と財産への損害を未然に防ぐためのものです。
ISO 4414、及びJIS B 8370 と併せて必ず守ってください。

ISO 4414

Pneumatic fluid power…General rules and safety requirements for systems and their components.

JIS B 8370

空気圧ーシステム及びその機器の一般規則及び安全要求事項

注意事項は、取扱いを誤った場合に発生する危害や損害の程度により、「危険」、「警告」、「注意」に区分しています。

危険

明らかに危険な状態で、回避しないと死亡もしくは重傷を負う可能性があるもの。

警告

使用状況により危険な状態で、回避しないと死亡もしくは重傷を負う可能性があるもの。

注意

使用状況により危険な状態で、回避しないと軽いもしくは中程度の負傷を負う可能性がある。または財物の損害、損壊の可能性があるもの。

警告

1.空気圧機器の選定について

1. 空気圧機器の選定は、空気圧システム設計者、または仕様を決定する人など十分な知識と経験を持った人が判断してください。

2. 本Webサイトに掲載されている製品は、使用される条件が多様です。
よってシステムへの適合性の決定は空気圧システム設計者、または仕様を決定する人など十分な知識と経験を持った人が必要に応じて分析やテストを行ってから決定してください。
また、このシステムの所期の性能、安全性の保証は、システムの適合性を決定した人の責任となります。
これ以降も最新の製品カタログや資料により、仕様の全ての内容を検討し、機器の故障の可能性についての状況を考慮し、システムを構成してください。

2.空気圧機器は十分な知識と経験を持った人が取扱ってください。

1. 圧縮空気は、取扱いを誤ると危険です。空気圧機器を使用した機械・装置の組立てや操作、メンテナンスなどは、十分な知識と経験を持った人が行ってください。

3.機械・装置の取扱い、機器の取外しについては、安全を確認するまでは絶対に行わないでください。

1. 機械・装置の点検や整備は、ワークの落下防止処置や暴走防止装置などが設置されていることを確認してから行ってください。

2. 機器を取外す時は、上記の安全処置がとられていることの確認を行い、圧縮空気の供給と該当する設備の電源を遮断し、システム内の圧縮空気を排気してから行ってください。

3. 機械・装置を再起動する際は、飛出し防止処置が行われているか確認し、注意して行ってください。

保証内容

当社の責任により本製品が故障を生じた場合、次のいずれかの対応を速やかに実施させていただきます。

1. 本製品代替品の無償提供

2. 本製品を当社工場にて無償修理

免責事項

故障の原因が次の項目に該当する場合は、前記保証の適用範囲から除外させていただきます。

1. 天災、当社の責任以外の火災、第3者による行為、お客様の故意または過失などによる場合。

2. 当社カタログ、取扱説明書に記載された仕様の範囲を超えて使用された場合、及び記載された以外の方法で使用された場合。

3. 製品の改造によるもの、及び当社が関わっていない構造、性能、仕様の改変による場合。

4. 納入当時に分かっていた評価項目、対策方法では予見できない事由に起因する場合。

5. 本製品を貴社の機械・機器に組込んで使用される際、貴社の機械・機器が通念上備えられている機能、構造を持っていれば回避できたことに起因する場合。

なお、前記保証は本製品単体での保証を意味するもので、本製品の故障により誘発される損害の賠償はご容赦ください。

※) この安全上の注意は、断りなしに変更することがありますのでご了承ください。

掲載商品の注意事項

当社製品は一般産業機械用として設計製造されたものです。次の注意事項を必ず守ってください。

危険

1.次に示す用途では使用しないでください。

1. 人命及び身体の維持・管理などを目的とする機器。

2. 人の移動や搬送を目的とする機器。

3. 特に安全を目的とする機器。

警告

1.次に示す環境では使用しないでください。

1. 製品毎に記載されている仕様・条件以外での使用。

2. 屋外、直射日光のあたる場所での使用。

3. 過度の振動及び衝撃の加わる場所での使用。

4. 腐蝕性ガス・引火性ガス・化学薬品・海水・水・水蒸気の雰囲気または付着する場所での使用。

※) ただし、製品により使用できる場合もありますので、各製品の仕様・条件などを参照してください。

2.製品の基本構造や性能・機能に関わる分解・改造は行わないでください。
3.ワンタッチ継手部の開放リングは、圧力がかかっている時には絶対に触れないでください。触れることにより、開放されチューブ抜けの原因となる危険性があります。
4.エアの切換作動頻度が激しいと本体が発熱する場合があります。熱による火傷の原因となる危険性があります。
5.断熱圧縮などにより製品自体に発熱がある場合、その発熱も含め、使用温度範囲に収まるようにご使用ください。
6.製品に引張り、ねじり、曲げなどの負荷がかからないようにしてください。製品本体の破損の原因となる危険性があります。
7.ネジ側、またはチューブ側が揺動、または回転する場所でのご使用はロータリジョイント、ハイロータリジョイント、多回路ロータリブロック以外は使用しないでください。揺動、または回転により製品本体の破損の原因となる危険性があります。
8.静電気の散逸、帯電防止を必要とする場所では帯電防止仕様以外の製品は使用しないでください。静電気がシステムの不良や故障の原因となる危険性があります。
9.スパッタの発生する場所でのご使用はスパッタ仕様、ブラス仕様以外の製品は使用しないでください。スパッタにより、火災の原因となる危険性があります。
10.製品に関わる保守点検などは供給している電源を切り、供給エアがゼロになったことを確認してから行ってください。また、安全を確保するため、次に示す内容を確認してください。

1. 保守点検は、本製品が関わる全てのシステムにおいて安全であることを確認してから行ってください。

2. 保守点検後の運転再開時には、空気圧機器を使用した装置・機械などの飛出し防止処置などシステムの安全が確保されていることを確認し、注意して行ってください。

3. 回路設計時には保守点検に必要なメンテナンススペースを確保してください。

11.使用流体の漏れにより機械、装置への損傷もしくは災害を引き起こす恐れがある場合には、あらかじめ保護カバーなどの安全対策を実施してください。
12.樹脂本体が回転する製品は、強制的に揺動、回転させないでください。本体の破損、漏れの原因となる可能性があります。
13.必要以上の乾燥エアを流さないでください。ゴム部品の劣化による作動不良の原因となる可能性があります。
14.溶剤による洗浄や塗装は行わないでください。部品の破損や塗装による作動不良を起こす原因となります。
15.製品の上に乗ったり、物を置かないでください。転落事故、製品の転倒、落下によるケガ、製品破損による誤作動などの原因となります。
16.製品によりエアの制御方向がありますのでデジタルカタログ、及び本体の識別を確認してご使用ください。制御方向を間違えると人体への負傷、機器の破損、性能低下の原因となる危険性があります。

注意

1.圧縮空気中には、多量のドレン(水、酸化オイル、タール、異物)が含まれています。ドレンは製品性能を著しく低下させますので、アフタクーラ、ドライヤで除湿し、エア質の向上を行ってください。また、圧縮空気供給部の直前にフィルタを入れてください。
2.異物の混入は製品の故障、誤作動、性能低下の原因となります。また、ご使用前及び適当な期間毎に配管内のフラッシングをお勧めします。ワンタッチ継手が付いている製品のフラッシングを行う際は、ニップルや短く切ったチューブを装着し、行ってください。ワンタッチ継手のシール部品が製品外部へ飛出ることがあります。
3.ワンタッチ継手部に極軟質チューブを使用する際、装着する側のチューブ内径にインサートリングを必ず使用してください。使用しないと、チューブ抜け、漏れの原因となる可能性があります。
4.シールゴム材質、真空パッドのゴム材質、ガスケットにNBRを使用している製品は、オゾンの影響によりクラックが発生し、不具合に至る可能性があります。オゾンは、除電エア、クリーンルーム、高電圧モータなどの近くに通常より高濃度で存在しています。対策としては、HNBRやFKMなどへのゴム材質の変更が必要です。詳細につきましては、最寄りの営業所へお問い合わせください。
5.禁油仕様品は、極微量の漏れが発生する場合があります。使用流体が液体の場合やシビアな要求のある使い方をされる場合は、最寄りの営業所へお問い合わせください。
6.当社以外のブランドのチューブをご使用になる場合は、チューブ外径公差、チューブの硬度が下表の仕様を満足することをご確認ください。

表1. チューブ外径公差

ミリサイズ ナイロンチューブ
(SHORE D63)
ウレタンチューブ
(SHORE A98)

ø1.8mm

-

±0.05mm

ø2mm

-

±0.05mm

ø3mm

-

±0.15mm

ø4mm

±0.1mm

±0.15mm

ø6mm

±0.1mm

±0.15mm

ø8mm

±0.1mm

±0.15mm

ø10mm

±0.1mm

±0.15mm

ø12mm

±0.1mm

±0.15mm

ø16mm

±0.1mm

±0.15mm

インチサイズ ナイロンチューブ
(SHORE D63)
ウレタンチューブ
(SHORE A98)

ø1/8

±0.1mm

±0.15mm

ø5/32

±0.1mm

±0.15mm

ø3/16

±0.1mm

±0.15mm

ø1/4

±0.1mm

±0.15mm

ø5/16

±0.1mm

±0.15mm

ø3/8

±0.1mm

±0.15mm

ø1/2

±0.1mm

±0.15mm

ø5/8

±0.1mm

±0.15mm

7.ワンタッチ継手に関しては、内圧の変化により継手機構部がわずかに摺動します。それにより発塵する場合がありますのでISOクラス1~5領域では使用を避けてください。また、継手及びチューブが揺動する使用条件下では実機にて発塵量を確認の上ご使用ください。
8-1.チューブ装着上の注意(ワンタッチ継手の場合)

1. チューブの切断面が直角に切断されていること、チューブ外径にキズがないこと、及びチューブが楕円していないことを確認してください。

2. チューブを装着する際、チューブがチューブエンド(上図参照)まで差込まれていないと漏れの原因となる可能性があります。

3. 装着後、チューブを引いて抜けないことを確認してください。

4. チューブ装着時に以下のような現象が起こることがありますが、必ずチューブ抜けが発生するものではありません。
(ⅰ)開放リング正面よりロック爪を観察するとロック爪が見えにくい。
(ⅱ)開放リングを押してもクリック感がない。
チューブ抜けの原因として、(1)ロック爪先端部のダレ、(2)チューブ外径異常(細い)が大半を占めております。よって上記(ⅰ)(ⅱ)のような現象があっても、チューブ装着上の注意①~③の手順に従って装着を行ってください。

5. 禁油仕様品はチューブ装着が標準タイプよりきつくなります。ご使用の際には、チューブがチューブエンドまで差込まれていることを確認してください。

8-2.チューブ装着上の注意(締付継手の場合)

1. チューブの切断面が直角に切断されていること、チューブ内径、外径にキズがないことを確認してください。

2. 締付ナットを通したチューブを竹の子の根元まで差込みます。次にチューブを通しておいた締付ナットの外径六角部をスパナを使用して締付けてください。

3. 締付ナットを締付ける際は、デジタルカタログの各製品の接続部着脱方法に記載されている締付トルクを参照し締付けてください。
※) 締付ナットの締付け時にチューブが共回りすることがありますので、チューブを保持しながら締付けてください。

4. 締付ナットが金属本体に当たっていることを確認してください。当たっていない場合は、チューブ、締付ナットを外して、①からやり直してください。

5. 締付け後、漏れがないことを確認してください。

6. 装着後、チューブを引いて抜けないことを確認してください。

9-1.チューブ開放上の注意(ワンタッチ継手の場合)

1. チューブを開放する際、チューブ内の圧力がゼロになっていることを確認してください。

2. 開放リングを均等に奥まで押込み、チューブを手前に引抜いてください。押込みが不十分の場合、抜けなかったりまたはチューブが傷付き削りかすが継手内部に残る可能性があります。

9-2.チューブ開放上の注意(締付継手の場合)

1. チューブを開放する際、チューブ内の圧力がゼロになっていることを確認してください。

2. 締付ナット六角部を適正な工具を使用し、外します。次にチューブを外します。

10.本体取付け上の注意

※1) 本体取付けは、性能に問題のない、外径六角部、内径六角部、外径四角部などを利用し適正な工具を使用して締付けてください。また、内径六角部に工具を挿込む際には、工具とロック爪が接触しないようにご注意ください。ロック爪先端部の変形によりチューブの保持機能が低下し、チューブ抜けの原因となる可能性があります。

※2) ネジを締付ける際、下表の締付トルク及び工具の許容トルクを参照し締付けてください。適正なトルクで締付けない場合、製品・工具の破損やネジの緩み、漏れの原因となる可能性があります。

※3) ネジの取付けによるシール性は取付け部の加工状態の影響を受けやすいため、状況に応じて取付け部の修正、シールテープの使用、締付トルクによる調整をしてください。

※4) 締付け後、配管方向が変わらない製品は本体の締付トルク範囲内で調整してください。

※5) ガスケットのクリープや歪みにより、ネジ部の締付けに緩みが生じる可能性があります。定期的にネジの緩みの確認を行い、必要に応じて、締付トルクにて増締めをしてください。

表2 締付トルク及びシーロック加工、ガスケット材質

ネジ種類 ネジサイズ 締付トルク シーロック色 ガスケット材質

メートルネジ

M3×0.5
M5×0.8
M6×1

0.7N·m
1~1.5N·m
2~2.7N·m

-

SPCC+NBR
SUS304+NBR

メートルネジ

M3×0.5
M5×0.8
M6×0.75
M8×0.75

0.7N·m
1~1.5N·m
0.8~1N·m
1~2N·m

-

POM

管用テーパネジ

R1/8
R1/4
R3/8
R1/2

4.5~6.5N·m
7~9N·m
12.5~14.5N·m
20~22N·m

白色

-

ユニファイネジ

No.10-32UNF

1~1.5N·m

-

SPCC+NBR
SUS304+NBR

一般アメリカ
管用テーパネジ

1/16-27NPT
1/8-27NPT
1/4-18NPT
3/8-18NPT
1/2-14NPT

4.5~6.5N·m
4.5~6.5N·m
7~9N·m
12.5~14.5N·m
20~22N·m

白色

-

※) 製品により異なる場合がありますので、各製品の注意事項も併せてご覧ください。

11.本体取外し上の注意

1. 本体の取外しは、性能に問題のない、外径六角部、内径六角部、外径四角部などを利用し適正な工具を使用して取外してください。また、内径六角部に工具を挿込む際には、工具とロック爪が接触しないようにご注意ください。ロック爪先端部の変形によりチューブの保持機能が低下し、チューブ抜けの原因となる可能性があります。

2. 取外した相手側のネジ部に付着しているシール剤を除去してください。シール剤が付着していると、周辺機器に入り込み故障の原因となる可能性があります。

12.継手とチューブにねじれ、引張り、モーメント荷重、振動、衝撃などがかからないように配管してください。継手の破損やチューブのつぶれ、破裂、抜けなどの原因となります。
13.本体取扱い注意

1. 落下などによる衝撃を与えますと、製品の破損や、漏れの原因となる可能性があります。

アクチュエータの共通注意事項

当社製品の選定、及びご使用前に必ずお読みください。各シリーズ毎の詳細注意事項については、個別注意事項、製品仕様をご確認ください。

警告

1.アクチュエータの動作中は可動部にご注意ください。また、人体に危険を及ぼす恐れがある場合には保護カバーなどの安全対策を施してください。
2.電源、空気圧源のトラブルにより性能低下が生じ、人体への危険や機器破損の恐れがある場合には安全対策を施してください。
3.水滴、油滴、塵埃のかかる所では使用しないでください。作動不良の原因となる可能性があります。
4.水による洗浄を行わないでください。作動不良を起こす原因となります。

注意

1.ルブリケータは使用しないでください。

レバーチャックの共通注意事項

当社製品の選定、及びご使用前に必ずお読みください。各シリーズ毎の詳細注意事項については、個別注意事項、製品仕様をご確認ください。

警告

1.閉チャックシリーズでワークを把持する場合、把持点により把持力が変わりますのでご注意ください。また、把持点がレバーチャックのレバー支点から長く、ツメが重いと寿命の低下や本体の破損の原因となりますので、このような使い方をされる場合は最寄りの営業所にお問い合わせください。
2.ワーク重量に対し把持力が十分に余裕のある機種をご使用ください。把持力不足によりワーク落下の原因となる危険性があります。
3.チャックはワーク寸法表をよく確認し指定寸法内でご使用ください。寸法外で使用すると寿命低下や把持不安定の原因となります。
4.レバーチャックの動作中は可動部にご注意ください。また、人体に危険を及ぼす恐れがある場合には保護カバーなどの安全対策を施してください。
5.水による洗浄を行わないでください。作動不良を起こす原因となります。

注意

1.マスタツメにツメブランクなどを取付ける際は、下表の締付トルクを参照し適正な工具を使用しマスタツメとズレがないように取付けてください。適正なトルクで締付けない場合やズレがある場合、作動不良や把持位置のズレ、ワーク落下の原因となる可能性があります。

表.締付トルク

ネジサイズ(mm) 締付トルク

M2×0.4

0.6 ~ 0.8N・m

M2.5×0.45

1.3 ~ 1.5N・m

2.マスタツメに横荷重や衝撃が加わらないようにしてください。ツメの破壊や精度の低下の原因となります。
3.フローティング付タイプは、ストローク範囲内でご使用ください。ストローク以上の負荷を加えると本体の破損の原因となる可能性があります。
4.開チャックシリーズのワークストッパーにて軽い圧入作業を行う場合、下表の圧入力以下でご使用ください。下表の値以上の力を加えると本体の破損の原因となります。

表.圧入力

シリンダ径(mm) 圧入力

ø8

900N

ø11

1000N

5.フローティング付タイプのチャックを配管する際は、本体の外径六角部を必ず利用し適正な工具を使用して締付けてください。その他の部位を使用して締付けると、本体の破損の原因となる可能性があります。
6.ルブリケータは使用しないでください。

小型平行チャックの共通注意事項

当社製品の選定、及びご使用前に必ずお読みください。各シリーズ毎の詳細注意事項については、個別注意事項、製品仕様をご確認ください。

警告

1.製品の取扱い

1-1.設置場所

チャック本体には、マグネットが内蔵されています。磁性体を嫌う環境(鉄粉堆積、周囲のシリンダセンサ、ワークなど)ではご注意ください。

※) 磁性体を嫌う環境では、当社平行チャックベーシックタイプ(CHA08・CHA10)を使用してください。

1-2.製品の取付け

製品をピックアンドプレースやロボットに取付ける時は、取付穴をご利用ください。

取付穴は、下記表の締付トルクにて締付けてください。取付けは必要以上に締めすぎますと機能と寿命の低下につながります。

ネジサイズ 締付トルク(N·m)

M2.6

0.39

M3

0.88

M4

1.7

チャックの取付面が平坦でない場合は、シリンダ部に変形をおこし動作不良の原因になります。

側面取付けは、本体側面のタップ穴を利用して固定します。必要以上に長いネジで締めるとシリンダ部に変形をおこし動作不良の原因になります。有効ネジ長さは図1の表に従ってください。(図1①)

側面取付けは、フィンガ近辺で変形をおこしやすいため、取付部品が接触しないように逃がしを施してください。(図1②)

本体側面のタップ穴は貫通していますが、タップ穴に通る小径ネジで挟込む取付けはやめてください。取付けが不安定になるばかりでなく、動作不良の原因につながります。

2.アタッチメントの取扱い

フィンガに取付けるアタッチメントは、把持仕様により取付位置が決まります。図3-1~図3-4で取付方向を確認してください。

単動

エア把持

閉チャック(常時開)

図3-1参照

単動

エア把持

開チャック(常時閉)

図3-2参照

単動

バネ把持

開チャック(常時閉)

図3-3参照

単動

バネ把持

閉チャック(常時開)

図3-4参照

複動

閉チャック(常時開)

図3-1参照

複動

開チャック(常時閉)

図3-2参照

アタッチメントは軽く短く最大把持寸法を守り、できる限りフィンガの幅内で掴むように製作してください。

■最大把持寸法

最大把持寸法

アタッチメントの取付ネジの長さは、フィンガ取付面から下図A寸法以内にしてください。
これ以上になりますと、反対側のフィンガを押し破壊につながります。

アタッチメントは、フィンガの取付面と取付穴を用いて取付けます。取付け時、フィンガを無理に叩いたり、ねじったりしないでください。動作不良や寿命の低下の恐れがあります。フィンガをスパナやバイスで挟むなどして、本体に取付けの力を加えないでください。(図6)

取付基準としてフィンガの基準溝を利用できます。アタッチメントを自作した場合、平行ピンB種(JIS B 1354-1988)(図7)を固定してから溝に入れてください。溝にピンを入れる時叩いたり、ねじったりしないでください。なお、平行ピンはお客様にてご用意ください。

フィンガ証面は下の図8の通りです。幅広のアタッチメントは、もう一方のフィンガに干渉するので逃がしが必要です。アタッチメント取付け後、フィンガがスムーズに動くか手で開閉させて確認してください。

取付けには、下表に示すキャップスクリュを使用してください。また、ネジにネジ用接着剤を塗布してください。接着剤を塗布しすぎると、接着剤がフィンガや本体などに付着し、動作不良の原因になります。

形式 使用ネジ 締付トルク(N·m)

CHA08

M2

0.315

CHA10

M3

1.14

CHB08

M2

0.315

CHB12

M3

1.14

CHB18

M4

2

下の図9の方向からツメを取付ける場合、ツメをスパナ(モンキレンチ)で挟むなどして本体へ力を加えないでください。本体を持ちツメを取付けると破損や動作不良になります。

3.配管方法

3-1.配管

ベーシックタイプにはエア配管用ポートが1箇所、マルチタイプにはエア配管用ポートが2箇所あります。エア配管は、エアポートに継手を下の図10を参照し取付け、チューブを配管します。

配管継手は、極力ミニマル継手を利用してください。ワンタッチ継手類は形状が大きく、本体取付け部品やセンサに干渉する恐れがあります。

単動タイプ

エア供給ポートAに継手を取付けます。エア供給ポートAからエアが入るとピストンを押し、駆動ローラがフィンガを矢印方向に動かします。(図11参照)

複動タイプ

エア供給ポートA・Bに継手を取付けます。エア供給ポートAからエアが入るとピストンを押し、駆動ローラがフィンガを矢印方向に動かします。エア供給ポートBからエアが入るとピストンを押し上げ、駆動ローラがフィンガを矢印方向に動かします。(図12参照)

3-2.配管ラインの注意

エア効率を高めるために、チューブはできるだけ短く配管してください。スピードコントローラはなるべく製品の近くに取付けてください。

ベーシックタイプ全てとマルチタイプの単動式はメータイン制御のスピードコントローラを、マルチタイプの複動式においても構造上、元々の排気流量が少なく調整が難しいため、メータイン制御のスピードコントローラを用いて、できるだけ低速で開閉するよう調整してください。

4.運転

4-1.動作の確認方法

ピックアンドプレースやロボットなどに取付けられたチャックの動作を確認するには、電源を必ず切り、手動でバルブを操作して確認していきます。この時、フィンガに手などを挟まれないように注意してください。

4-2.運転

動作確認が済んだ後に、電源・エア源を入れて制御指令により運転確認を行います。必要によりデバッグのうえ、完璧な状態にしてから運転してください。

バネ把持は配管仕様により、所定の時間内に把持力が十分上がらない場合があります。調整時、十分動作確認を行ってください。

エアを長時間入れた状態で待機すると初回動作で応答遅れなどが出る場合があります。運転前にウォーミングアップとして数回開閉動作させてください。

5.センサの取付け

本体のセンサ取付溝にセンサを差込み、溝に沿ってセンサを移動させ、所定の位置(作動範囲の中央位置)で締付ネジを締めてください。

取付方法の例

矢印の方向へスイッチを入れるとランプがONします。
ONの位置から更に矢印方向へ0.3mm程動かした所でスイッチ止めネジで固定します。
矢印の方向へスイッチを入れるとランプがONし、更に動かすとOFFします。
矢印の方向(逆)に戻すとランプがONし、更に0.3mm程動かした所でスイッチ止めネジで固定します。

止めネジの締付けには、精密ドライバを使用し、締付トルク:0.1~0.2N·mで締付けてください。